#035 プロゴルファー吉本ひかる選手の素顔に迫る10問10答インタビュー

「都心に住むことも考えますが、滋賀は私にとって落ち着ける場所」。
滋賀県高島市で生まれ育ち、現在も故郷に拠点を置きながら、全国各地での試合に挑むプロゴルファー、吉本ひかる選手。2023年には念願のプロツアー初優勝を果たし、今後の活躍に期待が高まる選手の一人です。

シーズンオフには地元でネイルを楽しんだりするなど、飾らないナチュラルな素顔も垣間見られる「吉本ひかる選手10問10答インタビュー」をお届けします!

吉本ひかる選手ってどんな人?

四姉妹の次女で、姉の百花さんと一緒に9歳でゴルフを始めた吉本選手。当時の主な練習場所は、地元、安曇川のゴルフ練習場や朽木ゴルフ倶楽部でした。
「プロになることしか考えていなかった」と話されるとおり、他の習い事はあまり続かなかったようですが、ゴルフへの向き合い方は真剣そのもの。
中学時代からめきめきと頭角を現し、18歳でプロテスト合格。同学年の渋野日向子選手、小祝さくら選手、勝みなみ選手らとともに“黄金世代”と呼ばれる一人です。

プロ7年目となった2023年、「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」で悲願のツアー初勝利を挙げ、涙ながらに喜ぶ姿が印象的でした。
その活躍の裏には、吉本選手を献身的に支えておられる家族の存在がありました。

地元滋賀での思い出や家族への想い、お気に入りの場所などを聞いてみました。

Q.ゴルフをはじめたきっけを教えてください

両親の勧めで9歳のときに、お姉ちゃんと一緒に始めました。ほかの習い事はすぐに飽きてしまうことが多かったのですが、ゴルフは自分に合っていたみたいです。親から言われていたこともあり漠然とプロになりたいと思っていましたが、大きくプロを意識したのは中学3年生のとき。プロの人と一緒にプレーをすることがあったのですが、その姿がすごくかっこよく輝いて見えて、同じ舞台に立ちたいと本気で思いました。

Q.滋賀県でのゴルフの原点は?

高島市にある「朽木ゴルフ倶楽部」という練習場です。すごく好意的に接してもらっていて、小・中学生の間はそこに結構通っていました。他にも竜王町にあるゴルフ場によく行っていました。ずっとお姉ちゃんも一緒でしたし、毎週土日に家族でゴルフに行っていたのが原点になるのかなと思います。

Q.吉本さんにとって家族の存在とは?

良い時も悪い時もずっと応援してくれる、自分にとって支えとなる存在です。滋賀を拠点にしているので、北海道や沖縄、九州など飛行機で移動するときは空港まで父が送り迎えしてくれます。母は旅の日程を組んで、ホテルやレンタカー、飛行機の予約を全部してくれます。

お姉ちゃんはマネージャーのような存在でありキャディーでもあり、ずっとそばにいてくれます。車移動のときは姉が運転してくれていて、私は時々、隣で爆睡していたり(笑)。喧嘩もしょっちゅうしますが、いつの間にか仲直りしている感じで、シーズンを通してずっと支えてくれているので、ほんとに感謝しかないです。

Q.ツアー初優勝を振り返って

それまでにも優勝争いには何度も絡んでいて、すごく悔しい思をしていたり、あまり良くない時期もあったりしていたので、初優勝の瞬間は嬉しさとともに、すごく報われた気持ちが強かったです。

Q.プレッシャーの乗り越え方は?

気持ちのコントロールは難しいですけど、冷静さを保つ努力をしています。ミスしてイライラしちゃうときもありますが、そういう気持ちは溜め込まず出してしまって、その後すぐに切り替えるようにしています。試合のときは、深呼吸したり、飲み物を飲んだりして、気持ちを切り替えることが多いですね。

Q.プロゴルファーの生活スタイルを教えて

北海道から沖縄まで毎週どこかで試合があるので、シーズン中は忙しいです。月曜がほとんど移動日で、火曜と水曜は練習ラウンド、木曜はプロアマ大会、金曜から予選が始まります。予選を通過すれば日曜日まで試合が続きます。それが終わったら、また月曜に移動して…といったスケジュールを繰り返してます。

どうしても外食が多くなるので、食事は栄養バランスのとれたメニューを選ぶようにしています。コースを回ると1日に7キロは歩くので、シーズン中は普通の女の子より量を食べますね。
基本的にゲン担ぎとかはしないタイプなので、食べたいものを食べ、着たい服を着てって感じで、自然体でいるようにしています。

Q.よく行く滋賀のお気に入りのスポットは?

地元、高島に「エクラ」というネイルカフェがあって、もう7年近く通っています。ネイルがかわいくて、すごくお気に入りです。あと、高島といえばやっぱり自然かな。田舎ですけどその分、夜は星空がすごく綺麗で。東京にも頻繁に行きますが、帰ってくるといつも星が綺麗だなって空を見上げてます。やっぱり地元が落ち着きますね。

Q.2025年のわたSHIGA輝く国スポ・障スポへの期待

私も高校時代に何度か国スポ(国体)に出させてもらいました。ゴルフは普段は個人競技ですけど、国スポは県の代表として出て団体で戦うので、いつもとは違う感じですごく楽しかった記憶があります。スポーツのお祭りのような感じ。全国から人が集まるし、滋賀をもっと知ってもらえるいい機会だと思います。

Q.プロ8年目の意気込みを教えてください

複数回の優勝とメジャー優勝を目指しています。常に上を目指して努力していきたいです。大津市にある「瀬田ゴルフコース」で開催される「TOTOジャパンクラシック」にも出場したいです。ランキング上位の選手が出場できる大きな大会ですが、地元開催なので家族や知り合いも応援に来てもらいやすいし、そこで優勝争いができれば最高ですね。

Q.滋賀でプロゴルファーを目指す子どもたちへ

私の活躍が子どもたちにとって刺激になれば嬉しいです。夢を叶えるための努力は大変ですが、笑顔で努力し続ければきっと叶うと思うので、諦めずに精一杯頑張ってください。

吉本ひかる選手のメッセージ動画はこちら!

(文・亀口美穂/撮影・林正隆)

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