#021 琵琶湖はトライアスロンの聖地!初開催のLAKE BIWA TRIATHLONの魅力とは!?

琵琶湖と青空、そして新しいBIWAKOモニュメントのもとでフィニッシュ!
初開催の「LAKE BIWA TRIATHLON IN MORIYAMA」では、324名の選手が、琵琶湖岸に集いました。

コロナ禍での計画・開催となり、時期や大会規模を見直すなど、幾度も検討を重ねながら実施されたこの大会。琵琶湖のロケーションの素晴らしさも重なり、その様子は全国から注目を集め、早くも第2回の開催が決定しました。

「琵琶湖は世界に誇れるトライアスロンの聖地」と話すのは実行委員長の田中信行さん。
大会の様子とともに、トライアスロンの魅力や今後の展望を伺いました。

雨予報が一転快晴に!守山市で初開催されたトライアスロン大会

会場の様子

2021年10月31日に開催された「LAKE BIWA TRIATHLON IN MORIYAMA」。会場には気持ちのよい青空が広がりました。

前日までの天気予報は終日雨。ところがふたを開けてみると、スタートする直前に雨はあがり、レースの中盤からは一転快晴に!天気も開催を祝しているようでした。

実はこの大会、当初は5月に開催される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で延期を余儀なくされ、参加者や関係者の人数も制限するなど規模も縮小となりました。また、10月開催になったことで、水温も低くスイムができないなど、準備段階では困難が続いていました。

そんな中でも開催を信じ、努力し続けた大会関係者の熱い思いが空に通じたのでしょう。

レースの様子

大会のコンセプトは「記録、順位にこだわらない、ゴールした人全員が勝者」。実に19歳~82歳までの幅広い世代の方々が、フィニッシュを目指し自分の限界に挑戦しました。

レースの様子

通常トライアスロンは「スイム」「バイク」「ラン」と三つの種目を連続して行います。過酷なスポーツと思われがちですが、日本国内の愛好家は30万人を超えると言われていて、年齢や体力レベルに関係なく、誰もが無理なく親しめる生涯スポーツの要素も併せ持っています。
中高年になってから始める人も多く、レースを完走できたという達成感や自信は、人生の生き方にもつながるそう。

レースの様子

レースが海や山など、自然に囲まれた場所で行われるのも醍醐味の一つ。国内でも、宮古島や佐渡島などで大きな大会が開かれています。

今大会では、琵琶湖岸はもちろん、見渡す限り田園が広がる農道や、野洲川の河川敷もコースとなりました。

レースの様子

また、無観客での開催を実施するため、今回は湖岸沿いを5往復する周回コースが起用されたのですが、これが意外と参加者に好評だったそう。青空に映える琵琶湖大橋や比良山系の景色が、レース終盤のつらい時間帯を支えてくれたようです。

フィニッシュの様子

フィニッシュポイントは琵琶湖の新名所「BIWAKOモニュメント」の前。
沿道での声援こそありませんでしたが、滋賀の風景が参加者の力走をたたえ、疲れを癒やしました。

大会の様子はダイジェスト動画でも紹介されていますので、ぜひ御覧になってください。
大会ダイジェストはこちらから

なぜ、琵琶湖はトライアスロンの聖地なのか?

田中信行さん

参加者一人一人をフィニッシュ地点で出迎えた、実行委員長の田中さん。
トライアスロン効果で、均整の取れた若々しい体型を維持されています。

コロナ禍で毎年出場していた宮古島のトライアスロン大会が2年連続中止となり、「出場できる大会がないなら自分でやってみよう!」とこの大会を発案されました。

「もともと琵琶湖でよくトレーニングをしていたので、ここでレースをやりたいなと思っていたんです。でも、まさか自分がやることになるとは!守山市に大会をやりたいと相談を持ちかけたのが、2020年の11月。そこから大会まで準備期間は約半年。今思い返すとかなり無謀なチャレンジでしたね」と振り返ります。やると決めてからは、自宅がある京都からほぼ毎日守山へと通い、行政や地域を巻き込みながら大会準備を進められました。

琵琶湖

田中さんが琵琶湖にこだわったのには、もう一つ理由がありました。

実は琵琶湖は、日本で最初にトライアスロンのレースが行われた場所です。1985年~1997年まで長浜市と彦根市とを舞台に「アイアンマンJAPAN IN LAKE BIWA」が開催されていました。

「テレビの中継で映し出される鉄人の姿がかっこよくて、私もトライアスロンを始めました。13年間、琵琶湖で大会が開かれていたので、トライアスリートの世界では琵琶湖は有名なんです。準備やトレーニングで毎日のように琵琶湖に来ましたが、日々違う表情を見せる琵琶湖の美しさは本当に感動的です。この感動を世界中の人に伝えたい。琵琶湖は、世界に通じるトライアスロン大会が開催できるポテンシャルを持っています」。

限界の先にある感動

フィニッシュの様子

「守山の大会はタイムや順位を競うだけでなく、みんなでゴールを目指すことをテーマにしました。今大会最高齢の82歳の方は今回がレース初挑戦だったんです。無事笑顔でフィニッシュされたときは、会場全体が感動に包まれました」と田中さん。

フィニッシュの様子

良いタイムや順位を意識する人もいれば、とりあえず完走を目指す人もいて、目標はそれぞれ違います。けれど、自分の力を振り絞り頑張った先にある感動のゴール。トライアスロンに夢中になってしまうのはそんな瞬間かもしれません。

レースの様子

トライアスロン歴30年以上、国内外の大きな大会に何度も挑戦してきた田中さんも「何度やっても100点満点だったと思えるレースはないんです。その日のコンディション、ペース配分、トレーニング、メンタルなどこうすればよかったと反省がつきない。終わった瞬間から次のレースのことを考えてしまうんですよね。トライアスロンに限らずとも、運動を続けることで若さが維持できます。トライアスロンが私の若さの秘訣(ひけつ)です」と話してくれました。

主役は選手だけじゃない!

ボランティアのフィニッシュの様子

大会を支えたボランティアスタッフも最後にフィニッシュを決めました。
今大会には実に200名以上のボランティアや、約70名の審判の方々が関わっておられました。

「大会の運営にボランティアの存在は欠かせません。レース中はもちろん、レース前にコースの草刈りをかってでてくれた地域の方もいました。そういった支えてくれる人の存在を選手にも伝えるようにしています」

ボランティアの様子

今後の目標については「トライアスロンをレースだけと考えるのではなく、選手はもちろん、開催地の人、応援に来る人も一緒に楽しめる、1週間くらいかけたお祭りイベントとして開催したいと思っています。実際に海外ではそういったイベントが行われています。世界中からやってくる選手に、レース前後に滋賀を観光してもらったり、地元の人と交流してもらったり。スポーツツーリズムとして楽しんでもらえたら」とのこと。

なんだかとても楽しそう!

レースの様子

「すでに2022年の開催も決定しました。今年スイムができてなかったので安全性を考慮し、次は550名で開催をを予定しています。観客マニュアルも作って、観戦しやすいポイントなどを紹介したり、応援グッズも配ったりしたいです。幅広い年齢の選手がレースを楽しんでいる姿を見てもらって、多くの人にスポーツの楽しさを知ってもらえるきっかけになればうれしいですね」

琵琶湖をトライアスロンの聖地にするため田中さんの挑戦は続きます。

次回は2022年7月2日に開催が予定されています。

「する」「みる」「支える」どんな形でもOK。トライアスロンの魅力に触れてみませんか?

お問い合わせ LAKE BIWA TRIATHLON IN MORIYAMA

公式サイト:https://www.mspo.jp/biwatri/

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